ITエンジニアがこの先20年後を生き抜くためのブルーオーシャン戦略とは?

Webエンジニアを含むITエンジニアは、今もなお引く手数多の売り手市場が続いているため、ITエンジニアとして市場に参入する人も少なくないでしょう。

しかし、20年以上先のことを考えると、本当に安泰だと言えるでしょうか? 確かにITエンジニアの需要は高まっていますが、これから先の未来を見据えた活動も積極的に行う必要性があります。

今回は、そのために身に着けておくべきスキルと、これから立てていくべき戦略について解説していきます。

1. ITエンジニアが身に付けた方が良いおすすめのスキルは?

ITエンジニアが身に付けた方が良いおすすめのスキルは、以下の通りです。

・プロジェクトマネージャー

・ITスペシャリスト

・ITコンサルタント

プロジェクトマネージャーはITエンジニアにとって有用なキャリアパスの一つであり、開発プロジェクトの責任者及び管理者、そしてプロジェクト全体を統括する立場です。

ITスペシャリストとは特定のIT分野を極めたスキルであり、全体に秀でていなくても何か一つのスキルを徹底的に極めることによって得ることができます。スキルを極めたITエンジニアは、その分野で重宝されるでしょう。

ITコンサルタントとは、ITエンジニアとして培ったシステム開発能力やマネジメント能力などを発揮して、クライアントからの要望に応えられるように経営戦略を考え、経営課題の解決を目指します。

2. ITエンジニアにおすすめなのはブルーオーシャン戦略!

ブルーオーシャン戦略とは、未開拓の市場を発掘し、その市場で優位に立つための戦略です。

現在では、みなさんが知っているような市場には、開拓される余地がほぼないといって良いでしょう。この先20年以上もITエンジニアとして生き残り続けるためには、ライバルと同じ市場に立っているようでは優位性を確立することはできません。

もちろん、すでにある市場で活躍しようとするのは間違いではありません。自分のスキルを活かせる場所であれば、そこで一生懸命活動しても良いでしょう。しかし、競合他社との差別化を図るために顧客の奪い合いを行う環境下で活動するのは、困難を極めます。

このように競合性が高い市場のことを、レッドオーシャンと呼びます。そこで活動するよりも、競合性が低いブルーオーシャンで開拓した方が自社ブランドを確立させたり、事業が成功したりしやすくなるでしょう。

3. ブルーオーシャンについて知っておきたいこと

一言でブルーオーシャン戦略を行うといっても、どんなものなのかイマイチ分からない方も多いのではないでしょうか。ブルーオーシャンは上手くいけば特定の市場で優位に立つことができますが、失敗する可能性もあります。

それでは、ブルーオーシャンについて知っておくべきことについてご説明しましょう。

3-1. ブルーオーシャンは自分で開拓する

ブルーオーシャンは競合性が低い市場を見つけて参入することが目的ではありません。本来は、自分で未開拓だった市場の最初の開拓者になるのが目的です。

すでに開拓され始めた市場に参入しても、競合他社との差別化が計れずに失敗するケースが多くあります。しかし、自分が最初の開拓者になった市場であれば、成長する余地は未知数です。

また、未開拓の市場を開拓すること以外にも、既存の市場で新たなサービスやプロダクトなどで顧客のニーズを満たすのも、ブルーオーシャン戦略の一つです。

競合性が高い市場だからといって諦めるのではなく、競合他社との差別化を図るために調査を続けた結果、どの競合他社も行っていないサービスやプロダクトを企画して顧客に提供することでチャンスを掴むこともできます。

十分な調査力と企画力、行動力などがあれば競合性が高い市場でも十分にやっていけるでしょう。

3-2. ブルーオーシャンがレッドオーシャンに!?

ブルーオーシャン戦略を行う上で最も注意しておきたいのは、自分が最初の開拓者になったはずなのに、続々と参入者がやってきて次第にレッドオーシャンになってしまう可能性があることです。

ブルーオーシャン戦略を考えているのは自分だけではなく、当然ながら他社も未開拓の市場を求めて日夜調査を進めています。現状分析やその市場における顧客のニーズ、発想力など、自社にはない戦略性を他者が持っていることは十分にあり得ることです。

未開拓の市場を見つけたからといってあまりもたもたしていると、あっという間に他社に参入されてしまうので、いかにスピード感をもって自社の優位性を確立できるかどうかが重要になるでしょう。

3-3. ブルーオーシャンで失敗する可能性もある

ブルーオーシャン戦略はITエンジニアがこの先20年以上も生き抜くために必要な戦略の一つではありますが、そこには欠点もあります。

それは、未開拓の市場を最初に開拓する以上、その市場で成功するための成功例がないということです。

市場によっては他のノウハウを活かして上手く優位に立つこともできるかもしれませんが、誰もやっていないことを自ら実行する以上、競合他社よりも優れた企画力などが必要になるでしょう。

4. ブルーオーシャン戦略を立てる時のポイントとは

ITエンジニアが未開拓の市場を開拓していくためには、上手にブルーオーシャン戦略を立てることが大切です。それができれば、スピード感をもって市場の優位に立つことができるでしょう。

それでは、ブルーオーシャン戦略を立てる時のポイントについてご説明しましょう。

4-1. コスト削減と差別化を両立させる

ITエンジニアがブルーオーシャン戦略を立てる際に重要なのは、バリューイノベーションを実現させることです。

バリューイノベーションとは、いかにコストを削減できるか考えると同時に品質の向上の両立させることです。それにより、顧客からの満足度を高めることができます。

ITエンジニアとしてこの先20年以上も生き抜くために「どこでコストを削減することができるのか」、「サービスやプロダクトなどを提供する際に無駄なところはないか」、「顧客は一体何を求めているのか」、「顧客が満足するにはどんなサービスやプロダクトなどを提供するべきなのか」など、考えられることはたくさんあります。

4-2. 「減らし」、「取り除き」、「加え」、「増やす」

ITエンジニアがブルーオーシャン戦略を立てる時に念頭に置いておきたいのが、「減らし」、「取り除き」、「加え」、「増やす」ことです。

減らす=業界標準と比較した場合、減らすべき要素は何か?

取り除く=業界の常識を踏まえた上で、取り除くべき要素は何か?

加える=業界でこれまでに提供されておらず、加えるべき要素は何か?

増やす=業界の標準と比較して増やす要素は何か?

以上の点を踏まえた上で、ITエンジニアとして何ができるのかを考えることが重要です。

5. おわりに

ITエンジニアとしてこの先20年以上も生き抜くためには、もっと上のキャリアを目指す必要性があること、そして実力が伴ってきたら独立・起業してブルーオーシャン戦略を行うのがおすすめです。

特にブルーオーシャン戦略は未開拓の市場で自分が優位に立てるチャンスがあるため、これまで培ってきたITエンジニアとしての実力を如何なく発揮しましょう。